痛みが快感に変わるのはなぜ?SMで深くイクための5つの段階
SMでもっと深い快楽を得たい方へ、結論からお伝えします。
SMの深さは、刺激の強さではなく、重ね方と順番で決まります。
見えなくする、動けなくする、分からなくする…というところに連続イキを重ねて、痛みや熱さを加えるのは最後です。
そして、深く飛んだ後ほど、終わった後のケアが大切になります。
深い快楽を求めると、どうしても「もっと強く…」「もっと痛く…」という方向に気持ちが向きがちですが…。
強さだけを上げていくと、快感ではなく、ただの苦痛になってしまうことの方が多いというのが、自分の見立てです。

前回は、SMに興味がある初めての方に向けて、痛みのない入口のお話を書きました。今回はその続きです。
何度かソフトSMを経験されたお客様から、「もっと深いところまで行ってみたい…」というご要望をいただくことがあります。
今回は、SMでより深い快楽を得たい方に向けたお話になります。
痛みが快感に変わる理由
では、なぜSMでは痛みや苦しさが快感に変わるのでしょうか…。
以前のSMのススメ…②というブログで、苦痛を快感に変えるには、脳内麻薬の分泌と自己暗示の2つが鍵になる、と書きました。
脳内麻薬というのは、ドーパミンやエンドルフィンといった脳内ホルモンのことです。
エンドルフィンには痛みを和らげて高揚感を高める働きがあると言われていて、マラソンで苦しいはずなのに急に身体が軽くなる、ランナーズハイと同じ仕組みだと考えられています。
この脳内ホルモンは、イク前後の状態で特に多く出ると言われています。ですので、いきなり痛みを与えても、それは苦痛でしかありません。
一度イッた後や、連続でイッた後の身体だからこそ、痛みが快感に変わっていく…ということですね。
苦しみが快感に変わる理由
SMには、痛みとは別に「苦しさ」を伴うプレイもあります。縄が肌に食い込む苦しさ、身動きが取れない苦しさ、首絞めや呼吸管理(ブレスコントロール)の息苦しさ、恥ずかしい格好をさせられる心の苦しさ…。
では、なぜ苦しいはずのものが快感に変わるのでしょうか…。
自分は、大きく3つの理由があると考えています。
① 脳内ホルモンが出る
身体は苦しさを感じると、それを和らげようとしてエンドルフィンを出すと言われています。
痛みの時と同じで、苦しさが続くほど脳内ホルモンが増えていき、あるところで苦しさと気持ち良さが入れ替わります。
以前の緊縛が密かなブームですというブログで、受け手さんの「麻縄が肌に食い込む苦しみが、次第に快感に変わっていく」という言葉を紹介しましたが、まさにこの状態かと思います。
② 考える余裕がなくなる
苦しい時、人は余計なことを考えていられなくなります。普段は「こんな声を出したら恥ずかしい…」「どう思われているんだろう…」と自分のことを見張っていますが、苦しさの中ではその見張りが外れてしまいます。
思考が鈍くなって、目の前の感覚だけに没頭できる…。
この瞬間に、脳のリミッターが外れるのではないかと考えています。
③ 解放される瞬間がある
苦しさには、必ず終わりがあります。
縄が解かれた瞬間にふっと力が抜けて、止められていた血の巡りが戻ってきて、全身が浮くような高揚感に包まれる…。苦しさが大きいほど、解放された時の反動も大きくなります。
緊縛の後に、イッた後のようにぐったりされる方が多いのはこのためだと思います。
恐怖、屈辱、服従…。
苦しさの中でこうした感情が揃った時に、人は一番深いところまで落ちていくのではないかと、自分は考えています。
「飛ぶ」という状態
深いところまで行った女性は、よく「飛んだ…」という言葉を使われます。
意識がふわっと遠のいて、時間の感覚がなくなり、自分の身体が自分のものではないような感覚になる…。海外では、この状態をサブスペース(Subspace)と呼ぶことがあるようです。
以前の未知の性感帯開発…⑤脳イキ・トランスというブログで、オーガズムを迎えた脳は変性意識状態にある、というお話を書きましたが、SMで飛んだ状態もそれにとても近いものではないかと自分は考えています。
入口がSMなのか、性感マッサージなのかが違うだけで、行き着く場所は同じなのかもしれません。
深くするための重ね方
ヒロさんが施術で深いところへお連れする時は、刺激を足していく順番を大切にしています。

① 見えなくする
まずはアイマスクや全頭マスクで視覚を奪います。見えないことで、皮膚の感覚と想像力が一気に敏感になります。
② 動けなくする
次に手枷や縄で身体の自由を奪います。自分の意思では逃げられないという状態が、気持ちを少しずつ手放させてくれます。
③ 分からなくする
次に何をされるのか、いつ触れられるのかを分からなくします。焦らされている間に、身体の方が勝手に準備を始めます。
④ イキ続ける
おもちゃなどを使って、連続でイッていただきます。ここで脳内ホルモンが一気に出てきます。
⑤ 痛みや熱さを加える
鞭やスパンキング、低温ロウソクなどの刺激を加えるのは、ここまで来てからです。この段階まで来ると、痛みや熱さがそのまま快感へ変わっていきます。
大切なのは、1回の施術で新しいことは1つだけ足す、ということです。
初めてのことをいくつも同時に重ねると、身体も気持ちも追いつかなくなります。
前回はここまで、今回はひとつ先まで…という進み方が、結果的に一番深いところまで行ける近道だと思っています。
終わった後が大切です
深いところまで行った後は、終わった後の過ごし方がとても大切になります。
SMで深く飛んだ後は、その日の夜や翌日に、急に気持ちが落ち込んだり、虚しくなったりすることがあります。海外ではサブドロップ(Sub drop)と呼ばれているようで、たくさん出ていた脳内ホルモンが、急に引いていくことで起こるのではないかと言われています。
ですので、縄を解いた後や施術が終わった後に、すぐ日常へ戻ろうとしないでください。お水を飲んで、少し横になって、今日どうだったかを話す…。
そういう時間をとるだけで、気持ちの落ち方はずいぶん変わるかと思います。
まとめ
SMの深さは、強さで決まるものではありません。
見えなくする、動けなくする、分からなくする…。
そこに連続イキを重ねて、痛みや熱さを加えるのは最後です。そして、深いところまで行けば行くほど、終わった後のケアが大切になります。
深いところまで身を任せるということは、それだけ相手を選ぶことが大切になるということでもあります。
次回は、自称S男性とプロのサディストの決定的な違いについて書いてみたいと思います。
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