SMのススメ…②

「痛みに快感を覚えるのはなぜ…?」

と、聞かれることがあります。

 

最初に「痛み」についての簡単なおさらい。

痛み(痛覚)の基本的な使命は、痛みによって危険を知らせること。
その目的は生命の安全を図ること。

 

それなのに加虐などのSM行為で、痛みが快感に感じ取れるのはなぜなのでしょう…??

 

SMプレイなどでの痛みや苦しみ…苦痛を快感に変えれるのも人間の脳の特徴のひとつでもあります。

身体に与えられた刺激や情報は、神経を通じて脳へと伝わります。

それが痛みなのか快感なのかの判断は、最終的には脳が下しています。

痛みや快感などを感じ取るのは、神経ではなく脳なのです。

 

ですが、いきなり痛みや苦しみを与えても、それは苦痛でしかありません…。

ある条件下で苦痛が快楽に変わります。

 

それは…、

1.脳内麻薬の分泌

2.自己暗示

の2つが非常に重要なカギとなります。

脳内麻薬の分泌とは…?

経験されたことがある方もいらっしゃると思いますが、その一例がランナーズハイなどと呼ばれているもの。

辛く苦しいはずなのに、あるタイミングで身体が急に軽くなったり、苦しみから解放されて自由を味わえたり。

あるタイミングとは、性行為に置き換えるとイク前後くらいの状態だと思います。

 

これらを引き起こしているのは、ドーパミンとエンドルフィンの脳内ホルモンと言われています。

ドーパミンは別名「ヤル気ホルモン」と言われ、集中力が高まったり、幸せな気持ちになれるホルモンです。

エンドルフィンは別名「人体が作り出すモルヒネ」と言われ、痛みを和らげたり、高揚感を高める働きがあると言われています。

自己暗示とは…?

洗脳や催眠術と勘違いされる方もいますが、自己暗示(マインドコントロール)は別物です。

自分自身で強く思い込む…「これは苦痛ではなく快感なんだ…」

自分自身で強く願う…「この苦痛の先には快感がある…」

自己犠牲や苦痛後の陶酔感を繰り返し脳に覚えさせることで、苦痛は快感へのスイッチになると脳に覚えさせます。

まとめ…

苦痛を快感に変えるには「脳内麻薬+自己暗示」の2つが重要なカギ。

 

性行為において、脳内麻薬を分泌させるにはイク前後の状態。可能なら連続イキした後のほうがその効果は絶大。

 

苦痛を感じている最中は、「この苦痛の先には快感がある…」、「これは苦痛ではなく快感なんだ…」と、自己暗示すること。

自己暗示が難しい場合は、「苦痛を与えることをパートナーが喜んでくれている…自分が苦痛を我慢すればいい…」と、自己犠牲に置き換えるものいいと思います。

その場合は、もちろん褒められたり頭を撫でられたりのご褒美をいただける姿も想像してください。

 

苦痛に快感を覚えることを変態だと感じたり、一般的には理解しにくい歪んだ性癖に嫌悪したりする必要はまったくありません。

ストレスの発散や精神の開放くらいの位置付けでいいと思います。

世の中にはそれを受け止められるだけのキャパを持った人がいます。

 

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